梅毒・HIV

梅毒

梅毒とは

梅毒とは

梅毒とは、梅毒トレポネーマによる感染症で主として性行為や類似の行為により感染する性感染症(STI)で、近年急速に増加しており、今後も増加することが予想されています。以前までは、10年程度かけて段階的に進行して死に至ることもある恐ろしい病気でしたが、今では経口合成ペニシリン剤を使用することで完治させることが可能です。
梅毒が発症すると通常、3週間・3ヶ月・3年と段階的に症状が進行していきますが、症状が現れないこともあるので注意が必要です。また、梅毒に感染しているとHIV(エイズ)の感染リスクが高くなるとされています。

梅毒の潜伏期間

3週間程度
※通常、感染してから3週間程度で「第1期」の症状が現れます。

梅毒の症状

通常、梅毒は3週間・3ヶ月・3年と段階的に症状が進行していきます。男性・女性、ともに現れる症状は同じです。

第1期(感染から3週間程度)

  • 性器のまわりにしこりができる。(多くは単発であるが、オーラルセックスでは多発することもある。)
  • 太腿の付け根が腫れる。
  • 全身(特に手足)に赤い発疹ができる。

※以上の症状は放置しても2~3週間でなくなり、約3か月後に以下の第2期の症状が出るまで無症状のことがありますので、注意が必要です。

第2期(感染から3ヶ月程度)

  • 顔や手足などにピンク色の丸いあざができる。
  • 全身に痒み・痛みをともなわない小さな発疹ができる。
  • 発熱
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 脱毛症状

※この時期までに適切な検査・治療を受けるようにしてください。

梅毒の検査

血液検査を行って感染の有無をチェックします。しかし。1回の検査で陰性であっても、感染の疑いが強い場合には再検査が必要になることもあります。

主な検査

  • 血液検査

検査可能な時期

感染の可能性があった日から約4週間後

梅毒の治療方法

  • 経口合成ペニシリン剤の服用

経口合成ペニシリン剤が第一選択であるが、ペニシリンアレルギーの場合は塩酸ミノサイクリンなどを使用する。

梅毒の治療方法

A.経口合成ペニシリン剤(アモキシシリン)の服用
経口合成ペニシリン剤が第一選択であるが、ペニシリンアレルギーの場合は塩酸ミノサイクリンなどを使用する。
B.持続性ペニシリン筋注製剤(ステルイズR)1回を臀部に筋肉注射。
ただし後期梅毒(感染から1年以上経過している場合)では1週ごとに計3回筋肉注射します。B.持続性ペニシリン筋注製剤(ステルイズR)1回を臀部に筋肉注射。ただし後期梅毒(感染から1年以上経過している場合)では1週ごとに計3回筋肉注射します。

梅毒の治療期間

患者様の症状によって異なりますが、治療期間の目安は次の通りです。

  • 第1期:2~4週間程度
  • 第2期:4~8週間程度

梅毒の注意点

  • 梅毒は早期発見・早期治療が肝心です。遅くても第2期までには適切な検査・治療をうけるようにしてください。未治療で経過すると神経梅毒や心血管系梅毒など重篤な疾患に移行することがあります。
  • 口唇、口腔内や外陰部にしこりなどの活動性病変がある場合、性行為はもちろん、キスや触れるだけでも感染する可能性がありますので注意が必要です。
  • 1回の検査で陰性であっても、感染の疑いが強い場合には再検査が必要になることもあります。
  • 梅毒に感染しているとHIV(エイズ)の感染リスクが高くなるとされています。

HIV(エイズ)とは

HIV(エイズ)とは

HIV(エイズ)とは

HIVとは病名ではなく、「ヒト免疫不全ウイルス(HIV:Human Immunodeficiency Virus)」というウイルスの名前です。そしてエイズとは、HIVに感染して免疫力が低下することで現れる様々な症状「後天性免疫不全症候群(AIDS:Acquired Immuno-Deficiency Syndrome)」のことを言います。
HIVに感染してエイズが発症すると、次第に免疫力が低下していき、健康な人であればかかりにくい様々な病気が起こります。

血液感染

HIV(エイズ)は、主に血液を介して感染します。通常、日常生活で感染することはありませんが、性行為などの際に微細な傷が接触することで感染することがあります。1回の性行で感染する確率は0.1~1%程度と低いのですが、1回の性交で感染する可能性もありますので、予防のためにはコンドームを使用することが大切です。

母子感染

HIV(エイズ)は妊娠中・出産後に母親から胎児に感染することがあります。妊娠前に感染が分かっている場合には、適切な治療・予防を行うことで母子感染のリスクを低減させることができます。そのため、安心・安全な出産のためには妊娠前の検査が重要となります。

HIV(エイズ)の潜伏期間

HIV(エイズ)の潜伏期間は10年以内とされていますが、個人によってばらつきがあります。感染に気づかずに、潜伏期間中に性行為などを行うと感染を広げてしまうこともありますので、不安がある場合にはきちんと検査を受けておくことが大切です。

HIV(エイズ)の症状

HIVに感染してエイズが発症すると、次第に免疫力が低下していき、健康な人であればかかりにくい様々な病気が起こって発熱、下痢、倦怠感、体重の減少などの症状が現れることがあります。

主な症状

  • 発熱
  • リンパ節の腫れ
  • 倦怠感
  • 体重減少

HIV(エイズ)の検査

血液検査を行って感染の有無をチェックします。

HIV(エイズ)の治療

HIV(エイズ)を完治させる治療方法はありませんが、現在では発症を抑える治療方法は確立されていますので、過度に悲観的になる必要はありません。普通に生活を送ることもできますし、普通の病院で診察を受けることもできます。当クリニックでは、HIVの治療が必要な方には適切な専門機関をご紹介させて頂いております。

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性感染症のことでお悩みでしたら、
大阪市にある四ツ橋腎泌尿器科こじまクリニックまで。